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執筆者の写真yoichi tanaka

小中学生の国語の勉強法




最近国語が苦手で塾を訪れる生徒さんが増えています。

中学校の定期テストの場合は、範囲が決まっているため、教科書の内容に沿ったワークを2種類ほど併用すれば、ほぼ例外なく上がります。特に塾専用教材の場合は、かなり詳しく設問が作られていますので有効です。

しかし、範囲が決まっていない場合はどうでしょうか。


まずは知識問題を確実に取るだけで点数は間違いなく上がります。漢字や慣用句、ことわざなどで点を落とす生徒が意外に多いので、そこは手を抜かないようにしましょう。

漢字を行うなら、漢検を目指すのも一つの手ですね。漫然と行うよりは目標があればモチベーションが上がります、

文法もわからないままに放っておいている人がいますが、中学生であれば、品詞の区別、特に連体詞、副詞などが絡んだ紛らわしい識別は頻出であり、2~3日集中して行えば概略は理解できるはずですので、時間を作って行ってみましょう。「小さい」は形容詞で「小さな」は連体詞であることなどは、形容詞の活用を知らないときちんと理解できませんのが、一人で進めることが難しい人は当塾の特別授業を受けるか、YouTubeでは「とある男が授業をしてみた」のシリーズがありますので参考にしてください。


さて、文章題ですが、点数が伸びない原因はいくつか考えられます。

語彙が足りない

小学生の場合はこのケースが圧倒的に多いです。語彙が不足しているため、きちんと論理が追えなかったり、心情把握ができないことが多いと思います。特に気持ちにかかわる語彙を知らなければ、登場人物のその時の心情を正確に理解することは難しいです。

対策としては、小学生なら「言葉力」(学研)、中学生なら「国語力を伸ばす語彙」(文英堂)ほか多数の語彙参考書が出版されていますので、どれか1冊を2周回すとよいでしょう。


文意を段落ごとに汲み取っていない

論説文は特に文意を順に追っていくことが重要ですが、何となく読み進めている生徒が多いと思います。段落ごとに、頭の中で要点をまとめることが重要です。簡単に言うとこういうことを言っているんだな、と頭の中でまとめてから次の段落に進みます。例えば、ここはAIの発達の歴史についてだな、ここはAIが発達した時の弊害についてだなど、必ずまとめるようにして下さい。具体例がいくつか述べられている場合は、これらはまとめて言うとこういうことだな、と抽象化ができるはずです。


重要な部分に線を引く習慣ができていない

論説文は意見と事実をきちんと分けて読んでください。筆者の意見がカギになりますので、意見の部分を見つけたらそこに線を引くようにしましょう。意見の部分は、「つまり」とか「ではないだろうか」などと書いてあることから判断できます。

小説文の場合は、登場人物の心情が問われますので、心情を表す表現、たとえば「太郎はけげんな顔をした」といった表現があれば、そこに線を引いておきます。それと同時にそのような顔をした理由があるはずですから、その部分にも注意をしておきましょう。つまり、心情を抱くに至った原因となる事実にも線を引いておくと良いと思います。


問題文の分析ができていない

問題文をきちんと読むと、2つのことが含まれていることがよくあります。たとえば、「からだを張って読んでみると、作家の疑似体験ができる」という文がある場合は、「からだを張って読む」とはどういう意味か、「作家の疑似体験ができる」とはどういうことか、という2つの要素からできています。そのような場合は両方に即した解答が求められていますので、そのような記述をする、あるいは両方を満たす選択肢を選ぶことが必要です。

このように、問題文をきちんと分析すれば、出題者が何を答えさせたいのかが見えてきます。


他にも記述の仕方などにもコツがありますが、これはまたの機会に譲るとして、以上述べた点を気をつけるだけでも点数が取れるようになります。

同時に、テストの間違い直しが必要です。

一人でできない場合は、誰かに見てもらいましょう。何が足りないかは国語の得意な講師が見ればすぐにわかりますので、できるだけ問題を解いて、きちんと一緒にやり直しをしてみてください。きっと成績が爆上がりしますよ。



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