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中学入試は必要?その2

中学受験をするには基本的な能力と本人の意欲が必要ですが、仮にそれが備わっているとした場合、受験は必要でしょうか。




受験を希望される理由は大きく分けて3つあると思います。


①私立の進学校は進度も速く、また周りの生徒もレベルが高いため競争意識が生まれ、自然に学力がついていく

②その学校の教育方針に賛同したり、大学付属校に入れば受験の心配から逃れられる

③高校、大学受験の負担を減らして、部活など好きなことを6年間行うことができる


これらの理由は確かにメリットとして存在すると思います。

しかし次のようなデメリットを考慮する必要があるでしょう。


①について


進度が速い=学力がつく、ではないという点です。最近の大学入試傾向は、以前のように膨大な学習量を必要とするものではなくなってきているので、いたずらに進度を速めることが効果的な勉強法かについては議論の余地があるでしょう。むしろ数学や英語などの理解を必要とする科目も暗記勉強に陥る可能性を秘めています。この点はほとんど議論されておらず、進度が速いことはメリットのみと考えている節があります。


②について


英語の授業コマ数は多いものの、英語が話せるようになるわけではないとか、また大学にエスカレーターで行けると思ったが留年の憂き目にあったり、あまり勉強をしないまま大学に入って苦労することがあります(まあ入れればいいのかもしれませんが)。実際に、内部から進学したものの数学の基礎が出ておらず、大学に入っても引き続き通っていた生徒さんもいます。


それに加えて、小学校の授業以外に多大な時間や費用を費やして受験勉強をさせることによって失われる機会損失(じっくり本を読む時間がないなど)もデメリットとして挙げられます。


上のようなデメリットがあることを念頭に置きつつ、受験するか否かを考える必要があるでしょう。

 

以下は私の個人的な考えです。


最終的にMARCHクラスの大学に入ることが目標であれば、中学受験で私立中に入ってしまう方が得策だと思います。大学の系列下の学校も増えてきていますので、そこに入って一定以上の成績を取っていれば一応はMARCHクラスに行けることになります。

系列校でなくても、MARCHクラスの大学ではまだ入試問題が国公立ほど思考過程を見る仕組みになっていないので(受験生が多すぎて無理)、先取り、詰め込み教育を行ういわゆる進学校の授業が有利に働くと思います。


それに対して、もっと上位の大学に行かせたい、あるいはきちんと論理立てて考える人間になってほしいと願うならば、高校受験を目指すか、あるいは公立中高一貫校を目指す方が得策です(もっともトップクラスの学校であれば、そのあたりを意識した教育を行っていたり、周囲の優秀な生徒に触発される機会が多いので話は別です)。

公立中高一貫校は、入試問題が知識に偏らず思考力を見る内容が多いので、小学校低学年から塾に通って特殊算などの訓練をする必要はありません。また、授業内容もレポートの提出などが多く、通常の私立の一貫校のように予備校化していないと言えるでしょう。ただ倍率はとても高いので入学は容易ではありません。

しかし、合格がかなわずたとえ普通の公立中に進学したとしても小学校時代より論理的に考える力が増えてからの勉強となるため、学校の授業内容を理解し易くなっていますし、また高校入試や大学入試も推薦枠が増えてきていますので、大学に入るという観点からしてもさほど大きな不利になるわけではありません。


一方最近の私立中の中にはバカロレアの認定校であったりスーパーサイエンス認定校など、特色ある授業を行っている学校もありますので、将来海外の大学に行ってほしいとか、理科への興味を伸ばしてあげたいと願うならばそのようなコースを持った私立中を狙うことも良いでしょう。

また、そうでなくとも他校にない特色を打ち出している学校もあり、教育方針がご両親の価値観に合う学校ももちろん多く存在しています。その限りで受験の意味はあると思います。


結局、教育の目標は様々な分野に対する知的好奇心を持たせることだと思っています。

私の時代は、文系であろうと高3になっても物理化学数学Ⅲといった理系科目も教えられていました。入試には無駄な勉強かもしれませんが、そういった知識が大人になった時にふとしたときに役立つことがあります。比較的多くの私立一貫校に見られるように、受験のために必要な科目以外の勉強を軽視することはそういう機会を奪ってしまい、大人になってもう一度学び直したいと思った時に大変ハードルが高くなってしまいます。その点を私は危惧しています。


私立受験を経験させて良かったと思う生徒さんもたくさん見てきていますので、決して私立受験を否定するものではありませんが、周囲に流されて中学受験を当然のものとして考えず、よくメリットデメリットを考慮して受験をするか否かを決めてくださるよう願っています。




















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