top of page
検索
執筆者の写真yoichi tanaka

AI学習、オンライン学習




新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。


先日、大学時代の友人が、自分が書いた小説を読んで気づいたところを指摘してほしいと連絡してきました。原稿用紙60枚ほどの江戸を舞台にした小説です。定年を機に文筆の面白さに目覚めたようで、なかなか読み応えのある労作でした。

気づいた点をつらつらと書いていると、横から息子がChatGPTに聞いてみたらと言うので早速試してもらうと、平凡な描写がたちまち文豪が書いたような文章に生まれ変わりました。AI恐るべしですね。

最新のAIを使うと画像認識もしてくれるため、数学のわからない問題もすぐに解答を示してくれるようです。試しに一題解かせてみましたが、残念ながら間違えた解答を提示していましたので、この分野はまだ発展途上のようです。

ただ、これがさらに改良されると、わからない問題はすぐに音声付きで解説され、個別指導もあがったりになってしまうのではと危惧しました。


確かにそういった危惧はないわけではないと思います。

しかし、自分が日頃指導しているときに心がけていることは、頭の中身を見せること、つまり問題を見たときに何を考えているのかを逐一明らかにすることです。数学であれば、まずはこれを求めて、次にここの長さが知りたいから相似な三角形をどこかに作ろう、そのためにはどんな補助線を引けばよいかな、などと頭に浮かんでいることを口頭で説明しながら着眼点を教えていきます。解答を見ずに説明するため窮地に陥ることがありますが、たとえそれが正解に至らなくてもどういう頭の使い方をしていくのか、を教えることが大事ではないかと考えています。

英語も同じで、複雑な文構造の英文を正確に読み解く際に、この前置詞句は動詞に係っているのか、それとも直前の名詞に係っているのか、andは何と何をつないでいるのか、そもそも倒置文の可能性はないか、など自分の着眼点を説明をしていきます。

その過程で、生徒がどこまで自力で考えられたのか、どこで詰まってしまったのか、が明らかになり、それが生徒にとっての糧となるのです。


これはAIにはなかなかできないことでしょう。オンライン学習も同様で、解説動画を見て学ぶことはネットで知識を得ることに似ています。直線的で速いようですが、自分が詰まった部分を指摘してくれるわけではありませんので、修正すべき点を意識しないまま次の問題に移ってしまいがちです。

場合によっては迂路を通りながらも、講師が何を考えて解こうとしているのかを知ることで生徒は頭の使い方を学ぶことができ、それが成長につながっていくものだと思います。


今年も生徒に少しでも多くのことを伝えられるように努力しますので、どうぞよろしくお願いいたします。






閲覧数:4回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Commentaires


bottom of page